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はにぃさん
はにぃ
レビュアー:
乙女をなめたらあかんぜよ!超のつく読書狂の乙女でもあり、「文筆界のサラブレッド」でもある著者の書評集。
子供の頃から読書好きで、自他共に認める重度の活字中毒。
寝なさいと部屋の電気を消されても、お布団の中に懐中電灯を持ちこんで本を読んでいた。
母が先生に「本を読みすぎて困る」と相談し、読書を推奨している立場の先生を困惑させた。
学校の図書館の本は全部読んだ。

そんな「本好きあるある」のようなエピソードをお持ちの著者・池澤春菜さん。
同じ本好きとしてとても親近感が湧いてきます。

学校の行き帰りの道も歩きながら読み、授業中も、食事中も読む。
小学3年生の時に、本屋でシリーズものを読み始め、続きが読みたくて数軒ハシゴしながら夢中で読みふけっていたら、夜の9時を過ぎていた!
慌てて帰宅すると、家の前にパトカーが停まっていて大騒ぎになっていた。
ここまで来ると、ご本人がおっしゃる通り筋金入りの「読書狂」です。

池澤春菜さんは、声優・歌手・エッセイストとして活躍しながら、今でも年間300冊以上の本を読まれているそうです。
そして、お父様が作家の池澤夏樹さん、お祖父様が作家の福永武彦さん、お祖母様が詩人の原條あき子さんだというのですから、文筆界のサラブレッドとも言えるのではないでしょうか。

表紙の可愛らしい女性はご本人で、まさに「乙女」といった雰囲気が漂っています。
後ろの整頓された本棚はご自宅のものだそうで、どんな本があるのか、どんな並べ方をしているのか、まじまじと見てしまいました。

本書は、そんな「読書狂乙女」の池澤春菜さんが、「本の雑誌」等に連載したものをまとめた書評集です。
池澤夏樹さんとの親子対談や、紙の本禁止令が出されiPodと過ごした1週間の体験記も掲載されていて、とても読み応えがあります。

掲載されている書評は、児童文学やハーレクイン、お父様・お祖父様の作品もありますが、お好きだという翻訳もの、それもSF・ファンタジーに偏っています。
SF愛に満ち溢れた書評なのです。
ほとんどSFを読んでこなかった私が、本書に取り上げられた中で読んだことあるのは、「開かせていただき光栄です」と「ビブリア古書堂シリーズ」ぐらいでした。

この書評集の最大の特徴は、文章から ☆キラキラ☆ や ♪音符♪ が飛び出してくるような印象を受けることなのです。
といっても乙女チックな可愛らしい輝きももちろんあるのですが、それだけではなく、なんというか、子供が好きなことに夢中になっているような、ウキウキやワクワクが伝わってくるのです。
ご本人が、面白くてたまらないと夢中なっている様子が目に浮かんできます。
だから、読んでいてとても楽しくなってくるのです。
そして、池澤春菜さんがそんなにも面白いとおっしゃっているなら読んでみたい!と思ってしまいます。

おかげで読みたい本リストがまたまた伸びてしまいました。
迂闊に手を出したら火傷しそうな魔性の本なので、どうかご注意ください!

♦♫♦・*:..。♦♫♦*゚¨゚゚・*:..。♦♫♦・*:..。♦♫♦*゚¨゚゚・*:..。♦♫♦・*:..。♦♫♦*゚¨゚゚
著者のインタビューより
国語のテストで、父の小説から問題が出たことがあって。「このとき作者は何を考えていたのか答えよ」という問題。その日家に帰って、父に「何を考えてたの?」と訊いたら、「〆切のことしか考えてなかった」(笑)。それで翌日先生のところへ行って、「父は〆切のことしか考えてなかったそうなんですけど、その場合何番を選べばいいんでしょう?」と訊いたら「もういいです」って(笑)。きっとやりにくかったと思います。

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はにぃ
はにぃ さん本が好き!1級(書評数:483 件)

趣味はダンスと読書と食べること。

こちらに復帰してから読書計画が破綻気味です。
図書館の本も、期限内に読めずに返すということが増えてきました。
積読本も減らず。
それなのに読みたい本はどんどん増えていく・・・(´-ω-`)

気が向いたときに出没します。
どうぞよろしくお願いします。

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この書評へのコメント

  1. Kurara2014-06-01 09:58

    はにぃさん♪
    火傷覚悟で予約してきましたw お父さんのどの作品を挙げて書評を書いているのかすごく興味があります。本棚もすごそう!表紙以外にも写真は掲載されているんですか?

  2. はにぃ2014-06-01 15:55

    Kuraraさん 本以外では、親子対談の際の写真が掲載されているだけです。
    本棚は、本当にまじまじ見ちゃいますよ!
    東京創元社とハヤカワが多いなぁとか、並べてある小物も気になってしまいます。
    何より、この規模が羨ましくて・・・
    >火傷覚悟
    私も今、とても困っているのです。
    読みたくなった本を図書館で検索したところ、新刊ではないためほとんどすぐ借りられるのです。
    とりあえず、少しずつ読もうと思っているのですが(^^;

  3. かもめ通信2014-06-01 17:36

    はにぃ王女様♪この本を読まれたならばぜひこちらの掲示板もよろしくお願いします♪
    http://www.honzuki.jp/bookclub/theme/no185/index.html?latest=20
    (ホンノワ:乙女の読書道)

    え?乙女よりオヤジの方が好きだって??まあそんなこと仰らずにww
    http://www.honzuki.jp/bookclub/theme/no186/index.html?latest=20
    (ホンノワ:オヤジの読書道)

    ……って、このレビューはきっとアクセス数も多いと思うのではにぃさんの勧誘はもちろんのこと、皆様にも宣伝をとお邪魔しました。
    お許しを。

  4. はにぃ2014-06-01 22:16

    かもめ通信さん お誘いありがとうございます♪
    気にはなっていたのですが、なかなか参加する余裕がありませんでした(^^;
    特に、オヤジ・・・いえ、私自身は自称乙女なんですが。
    あとで、お邪魔させてもらいますね(^-^)

  5. oha20062014-06-02 02:53

    本の量が多いと床が抜けますが、その対策は充分でしょうかねぇ?
    親子3代、本のジャンルが変わってきているのは、そのまま読書の内容の移り変りなんでしょうね。

  6. はにぃ2014-06-02 06:55

    ohaさん 床が抜けたご経験がおありですか?w
    その辺りは、筋金入りの本好き一家ですから、十分対策をとられているのではないでしょうか。献本が次から次へと送られてきてどんどん増えるため、定期的に処分されているそうです。羨ましい・・・
    読む本の好みは、親子でもだいぶ違うようですね。
    そういった内容も対談で語られていて、面白かったです♪

  7. miol mor2014-06-02 11:26

    かねて、著者の万葉観に関心があります。ひょっとして、本書のなかで万葉集関連の本は取上げられていますか? よろしければ、ご教示ください。

  8. はにぃ2014-06-02 21:24

    miol morさん 万葉集ですか?取り上げられた本にはありませんでした。
    エッセイ風に書かれた箇所もあり、フィギュアや手芸など多趣味な方のようですが、万葉集に関しては何もおっしゃっていなかったと思います。
    お役に立てませんで(^^;

    Kuraraさん 読まれるときは万葉集関係をチェックしていただけますか(〃゚ー゚)ノ

  9. Kurara2014-06-02 23:24

    はーい、了解です。見つけられたらご報告しますね~。って忘れないようになしないと^^;

  10. miol mor2014-06-02 23:44

    はにぃさん、
    お手数をかけました。

    実は、以前、万葉集に関するミニ・シリーズ番組(Eテレ「日めくり万葉集」)があり、相当長く(240回)続いていたのですが、そこで、池澤春菜さんが何度も出演して、すばらしい歌を選び、すばらしい意見をおっしゃっていたものですから、てっきりそういう本が本書にもふくまれるのだと思い込んでいました。

    Kurara さん、
    すみません。お手数をかけます。

  11. はにぃ2014-06-03 07:02

    miol morさん そうだったんですか。本当に多彩な方ですね。
    フランス語の番組アシスタントもされていたようです。
    これからもっと文筆界に進出してくださることを期待しています。

  12. 優希2014-06-05 08:59

    昨日図書館から予約が回ってきたので、近々読みたいと思います。
    読むのが楽しみになってきました★
    読みたい本が増える危険性がありそうですけど^^;

  13. kansas2014-06-05 12:49

    そそられますね、はにぃさんの書評。私も日本橋図書館にダッシュして探してみます!

  14. はにぃ2014-06-05 17:29

    優希さん 読む本のジャンルが全く違うので、ここまで読みたい本が増えるとは思いませんでした。
    きっと池澤春菜さんの「本が好き!」な気持ちが文章に溢れているからだと思います。
    感想お待ちしています♪

  15. はにぃ2014-06-05 17:31

    kansasさん kansasさんなら、この方の文体が気にならなければ、ハマると思いますよ♪
    この本、借りられますように☆

  16. Kurara2014-06-20 00:51

    miol morさん♪

    万葉集の件ですが、万葉集関係の本はなかったです。とにかくSFでした(笑)
    とりあえず忘れないうちにご報告!気づいてくれるといいなぁ。

  17. miol mor2014-06-20 10:10

    Kurara さん
    ご報告、ありがとうございます。そうですか。
    では、池澤春菜さんの万葉に関することはなにか別の機会に。

  18. No Image

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